グラスが並ぶ写真と、日付と、会費。東京のワイン会の募集ページは、たいていこの3つでできています。どれも似て見えて、けれど当日に起きることは、会によってまるで違います。

ワインを飲む会なのか、人と会う会なのか。銘柄を覚える会なのか、料理と合わせて味わう会なのか。同じ三文字の下に、まったく別の設計が同居しています。

東京では、毎日のようにどこかでワイン会が開かれています。選択肢が多いということは、外れを引きやすいということでもあります。この記事では、会の名前を並べる代わりに、自分で会を見分けるための物差しをお渡しします。

SUMMARY

結論:東京でワイン会を選ぶときは、主催者の顔が見えるか、少人数か、会費が中身と釣り合っているか、目的がワインそのものか、参加者の年齢層が近いか、の5つで見ると外しません。 東京では、ショップ主催、レストラン主催、サークル、婚活型、セミナー型と、同じ「ワイン会」という名前でも中身は別物です。 40代・50代で一人参加を考えているなら、着席で食事がつき、終了時間が決まっている会が向いています。 この記事では、会の名前を並べる代わりに、自分で選ぶための物差しをお渡しします。

参加前の流れはワイン会とは何をする場かで、目的の見分け方は独身ワイン会は怪しいのかでも詳しく紹介しています。

結論 東京のワイン会は「主催者・規模・会費・目的・年齢層」の5つで選ぶと外さない

先に答えを申し上げます。見るべきものは、5つです。

  • 主催者の顔が見えるか
  • 一人ひとりの顔が見える規模か
  • 会費が、中身と釣り合っているか
  • 目的がワインそのものか
  • 参加者の年齢層が、自分と近いか

この5つは、どれも募集ページを開けば確かめられます。当日まで分からない要素ではありません。

逆に言えば、この5つのうち書かれていない項目が多い会ほど、当日の中身も読みにくくなります。開示が少ないことは、それ自体がひとつの情報です。

以下、東京にどんな型の会があるのかを整理したうえで、5つの基準をひとつずつ見ていきます。

東京のワイン会には、大きく5つの型がある

ワイン会で味わいを比べるために並べたワイン
会の名前よりも、扱うワインと主催者の姿勢に中身が表れます。

「ワイン会」という言葉は、実務上いくつもの異なる場を指しています。東京で募集されている会を目的の軸で分けると、おおよそ次の5つになります。

中心にあるもの規模向く方
ショップ主催銘柄を知る・買う中〜大買う前に試したい方
レストラン主催料理との関係食事ごと楽しみたい方
サークル・愛好会継続的な仲間通い続けたい方
婚活・出会い型出会い中〜大出会いが第一目的の方
セミナー・講座型知識体系的に学びたい方

ここで大切なのは、どの型が優れているかではないということです。目的が違えば、正しい設計も違います。

銘柄を覚えたい方にとって、ショップ主催の会は理にかなっています。多くの銘柄に触れられ、気に入ったものをその場で買えます。出会いを求めている方にとって、そう明記された会は誠実な選択肢です。目的が一致していれば、その会は当たりです。

外れが生まれるのは、自分の目的と、会の目的がずれているときだけです。料理と合わせて味わいたい方が大人数の立食セミナーに行けば、物足りなさが残ります。静かに味わいたい方が出会いを主目的とした会に紛れ込めば、居心地は良くありません。

ですから最初にすべきことは、会を探すことではなく、自分が何を求めているのかを一行で言えるようにすることです。それが決まれば、選ぶべき型は自然に絞られます。

外さないための5つの基準

型が絞れたら、次は個々の会を見ます。募集ページから読み取れる基準のうち、まず4つを説明します。5つめの年齢層については、章を改めて扱います。

主催者の顔が見えるか

最初に見るのは、誰が開いている会なのかです。

主催者の名前、経歴、どんな考えでこの会を開いているのか。それが書かれている会は、当日の中身も書いた通りになる可能性が高くなります。書いた本人が、その場に立つからです。

反対に、団体名だけがあって個人が見えない会は、当日誰が進行するのかが読めません。良し悪しではなく、予測できるかどうかの問題です。

一人ひとりの顔が見える規模か

次に規模です。規模は、その会で起きる会話の質をほぼ決めてしまいます。

人数が多い会では、多くの方と挨拶ができます。ただし、一人あたりの会話は短くなります。少人数の会では、出会う人数は限られますが、話が続きます。

着席のコース形式なら少人数、立食形式なら人数が多めというのが、おおよその目安です。募集ページに「着席」「コース」とあれば前者、「立食」「ビュッフェ」とあれば後者と読んで、まず外れません。

会費が、中身と釣り合っているか

一般的なワイン会の会費は、5,000円から20,000円あたりに分布しています。この幅の中でどこに位置するかよりも、その金額に何が含まれているかを見るほうが確かです。

確かめたいのは3つです。料理はつくのか。何杯、あるいは何本のワインが出るのか。サービス料や席料が別途かかるのか。

このうちひとつでも書かれていなければ、当日の総額は読めません。金額の高低ではなく、内訳が開示されているかどうかが判断の材料になります。

目的がワインそのものか

募集文の主語を読んでみてください。

ワインが主語になっている会と、参加者の属性が主語になっている会があります。「今回のテーマは」「この造り手は」と始まる会は前者です。「独身の方限定」「〇〇世代の方へ」と始まる会は後者です。

どちらが良いという話ではありません。ただ、ワインを飲みに行きたいのであれば、ワインが主語の会を選ぶほうが、目的と場が一致します

5つめの基準 年齢層と、40代・50代に効いてくる3つの条件

最後の基準は、参加者の年齢層です。ここが噛み合わないと、他の4つが揃っていても居心地は良くなりません。

年齢層を明記している会は、多くありません。書かれていない場合は、会費と形式から推測できます。会費が高めで、着席のコース形式で、平日夜だけでなく週末にも開かれている会は、落ち着いた年齢層が集まりやすい設計です。

40代、50代でこうした場を探している方から見ると、ここにもう3つ、実務的な条件が加わります。

ひとつめは、着席であること。立ったまま2時間半を過ごすことと、席に着いて過ごすことでは、翌日の残り方が変わります。仕事の後に向かう夜であれば、なおさらです。

ふたつめは、食事がつくこと。空腹のままワインを重ねる会は、味の判断も、翌朝の体調も、あまり良い結果になりません。料理と合わせて飲む会のほうが、結果として飲む量は落ち着きます。

みっつめは、終了時間が決まっていること。始まりの時刻はどの会にも書かれていますが、終わりの時刻が書かれている会は多くありません。終わりが決まっている会は、翌日の予定を崩しません。

この3つは、どれも募集ページで確認できます。書かれていなければ、問い合わせて聞いてよいことです。答えが返ってこない会は、その時点でひとつ情報が増えたことになります。

一人で参加するとき、募集ページのどこを見るか

一人で申し込むことに迷いがある方は、少なくありません。会場のドアを開けたとき、すでに出来上がったグループがあったら。そう考えると、足が止まります。

見るべき箇所は、ひとつです。その会が、一人で来る方を前提に組まれているかどうか。

判断材料になるのは、次のような記述です。

  • 一人での参加が多い、と明記されている
  • 自己紹介や乾杯など、場を開く進行が用意されている
  • 席順を主催側が決めている
  • 「お友達とご一緒に」ではなく、個人に向けて書かれている

ワイン会は、一人で参加しやすい会のひとつです。目の前に共通の話題があるからです。同じワインを飲み、同じ皿を囲んでいれば、話す材料に困ることがありません。天気の話から始める必要がない。その点で、他の集まりよりも入りやすい場だと私は考えています。

初回は、無理に多くの方と話そうとしないことをおすすめします。両隣の方と、目の前のワインについて話す。それだけで、その夜は成立します。

「独身向け」と書かれた会について

東京のワイン会を探していると、「独身ワイン会」という名前の会に行き当たります。

これは、出会いを目的として設計された会です。そう明記されているのであれば、誠実な会だと思います。目的が一致している方にとっては、良い選択肢になります。

問題になるのは、目的が書かれていない会のほうです。ワインの会として募集されているのに、当日は連絡先の交換が中心になる。あるいは、営業目的の参加者が混ざっている。こうしたずれは、募集ページの書き方をよく読むと、ある程度は事前に見分けられます。

私たちの会について申し上げると、独身限定の会は開催していません。婚姻状況で参加者を区切っていませんし、恋愛や出会いを目的として募集してもいません。参加者同士のつながりが広がること自体は良いことだと考えていますが、それは会の目的ではなく、結果です。

私が恵比寿で毎月開いている会のこと

ここからは、主催する側の話です。

Na Team Lab では、東京・恵比寿で毎月ワイン会を企画しています。会ごとにテーマを変え、その回のコンセプトを決めて、案内ページを事前に公開しています。テーマが変われば、出すワインも、お伝えすることも変わります。

形式は2つあります。コースと一緒に6杯を出す会と、10本から15本を並べて立食で楽しむ会です。前者はペアリングが中心で、少人数。後者は交流が中心で、人数は多め、料理はビュッフェ形式です。料理をしっかり召し上がりたい方にはコースを、たくさん話したい方には立食をおすすめしています。

時間は19時に始まり、21時半ごろに終わる回が多く、土日の開催も平日の開催もあります。会費は1回15,000円から30,000円です。一般的な相場より上に位置します。

その理由は、はっきりしています。料理とワインの質に、その分を使っているからです。安い会に二度行くよりも、納得のいく会に一度行くほうがいい。私はそう考えて、この価格帯で組んでいます。

参加者について、お伝えできることが2つあります。ひとつは、これまでの会で7割近くが一人参加だということ。もうひとつは、30代から40代の方が多く、男女比はおよそ1対1だということです。60代の方もいらっしゃいますので、年齢の幅は広いほうだと思います。

一人でいらっしゃる方が多いので、会はその前提で組んでいます。自己紹介の時間を設け、お互いの話をしやすい空間をつくる。これは毎回、意識していることです。

服装にドレスコードは設けていません。少し綺麗目の装いでいらっしゃる方が多いのですが、そこまで気にせず、気軽にお越しいただければと思っています。

なお、不動産、ネットワークビジネス、保険など、明らかな営業目的でのご参加はお断りしています。連絡先の交換は参加者の皆さまにお任せしており、会として仲介や紹介はしません。二次会も、主催としては設けていません。

会場は恵比寿一丁目。恵比寿駅から徒歩約8分、広尾駅から徒歩約10分の場所にあります。

どの回に、どんなテーマで開くのかは、会ごとの案内ページに掲載しています。興味を持たれた回にお越しいただく、という形が一番自然だと思っています。

会の内容や日程について詳しくお知りになりたい方は、公式LINEにてご案内しています。

まとめ

選ぶときに見るべきものを、もう一度整理します。

  • 東京のワイン会は5つの型に分かれる:ショップ主催・レストラン主催・サークル・婚活型・セミナー型
  • どの型が良いかではなく、自分の目的と合っているかで選ぶ
  • 判断の基準は5つ:主催者の顔、規模、会費と内訳、目的、年齢層
  • 40代・50代なら、着席・食事あり・終了時間が決まっている会が向く
  • 一人参加なら、一人で来る方を前提に組まれている会を選ぶ

会の名前は、中身をほとんど語りません。語っているのは、募集ページに何が書かれ、何が書かれていないかのほうです。

次にどこかの募集ページを開いたら、この5つがそこに書かれているかを確かめてみてください。それだけで、選ぶ精度はずいぶん変わります。

よくある質問

ワインに詳しくなくても、東京のワイン会に参加できますか?

参加できます。多くの会は、飲みながらその場で説明を聞ける設計になっています。銘柄を覚えていく準備は要りません。むしろ「なぜこの料理とこのワインが合うのか」を聞ける会を選ぶと、一度の参加でも持ち帰るものが残ります。

初めて参加する会は、どうやって決めればよいですか?

募集ページを開いて、主催者が誰か、規模はどのくらいか、会費に何が含まれるか、この3つが書かれているかを確かめてください。書かれていない項目が多い会ほど、当日の中身も読みにくくなります。開示の量が、そのまま判断の材料になります。

ワイン会は何時ごろに終わりますか?

会によりますが、19時に始まり21時半ごろに終わる形が多く見られます。Na Team Lab の会も、この時間帯が中心です。二次会を主催としては設けていないため、そのままお帰りになる方も、誘い合って出られる方もいらっしゃいます。

Na Team Lab オーナーシェフ 川原壯太
ABOUT NA TEAM LAB Na Team Lab|株式会社Na Team

東京・恵比寿を拠点に、出張料理・店舗貸切・料理教室・ワイン会を展開。料理、ワイン、空間、その日の時間までを設計し、食を通して心に残る体験をつくっています。

執筆:(オーナーシェフ)。年間200件を超える出張料理・会食の経験をもとに、現場の視点をお伝えします。

私たちの理念・会社情報を見る →
掲載実績・参加者の声を見る →


名前ではなく、中身で選べるワイン会へ。

Na Team Labでは、料理とワインの組み合わせを軸に、少人数で一人でも参加しやすい会を恵比寿で開いています。

出張料理を頼む前に読む(一覧)

TOP

Na Team Labをもっと見る

今すぐ購読し、続きを読んで、すべてのアーカイブにアクセスしましょう。

続きを読む