結論:結婚10周年は錫婚式で、スイートテン・ダイヤモンドや錫の器が定番の贈り物です。 相場は3万円から10万円が目安として挙げられますが、10周年は子育ての只中にある家庭も多く、金額よりも時間の取り方が問題になります。 小さなお子さんがいるなら、周りを気にせず過ごせる貸切か、自宅での食事が向いています。 子どもの料理と大人のコースは、同じ順番でお出しできます。 「何もしない」という選択も、話し合った上であれば十分に成り立ちます。
あわせて、結婚記念日に何をするか その年の暮らしが、場所を決めると記念日のディナーは、二人の物語に合わせて設えるもご覧ください。

結婚して十年。節目だということは分かっているのに、予定がなかなか決まらない。子どもがまだ小さくて、夜に二人で出かけるという形が現実的ではない。そういう事情で、この記事をご覧になっているのではないでしょうか。
十年目は、記念日の過ごし方が変わる最初の節目です。二人だけで祝う形から、家族で囲む形へ移っていく時期にあたります。
出張料理で、ご家族の記念の席に伺っています。この記事では、結婚10周年のお祝いについて、錫婚式という呼び名の意味、スイートテンの由来、贈り物と相場、過ごし方をまとめます。そのうえで、お子さんがいても気兼ねなく祝える食事の形を、料理をお出ししている側からお伝えします。
錫婚式・スイートテンとは
結婚十周年は、一般に錫婚式(すずこんしき)と呼ばれます。アルミ婚式という呼び名が併記されることもあります。
錫が当てられた理由は、金属としての性質にあると言われます。錫はやわらかく、力を加えれば形を変えます。それでいて錆びにくく、長く使える。しなやかさと、長持ちすること。 この二つが、十年という年月に重ねられました。
十年という年数には、もうひとつ特徴があります。生活の形がいちばん忙しい時期と重なりやすい、ということです。子どもが小さい、仕事の責任が増えている、住む場所が変わったばかり。節目だと分かっていても、二人の予定を合わせることが難しい年数です。
スイートテン・ダイヤモンドはどこから来たか
結婚10周年と聞いて、スイートテン・ダイヤモンドを思い浮かべる方も多いと思います。十年目にダイヤモンドを贈るという習慣で、10粒のダイヤを並べたリングなどが知られています。
これは、1980年代の広告から広まったものと言われます。つまり、古くからの慣習というわけではありません。知っておくと、気が楽になる部分です。贈らなくても差し支えありません。
ただ、この習慣には利点もあります。十年という節目に何を贈るか迷ったとき、答えがひとつ用意されているということです。迷う時間を省きたいなら、素直に使ってしまってよいと思います。
贈り物と相場|妻へ、夫へ
相場は、ジュエリーなら3万円から10万円、錫の器のような品であれば1万円前後から、という目安が挙げられることが多いようです。ただし、この部分は家ごとの考え方の差が大きい部分です。
妻へ贈るなら
- ダイヤモンドのリング、ネックレス、ピアス
- 錫のタンブラーや小皿
- 名入れの品、写真を残す形のもの
- 花。十年目なら、結婚式で持った花に寄せるという手もあります
夫へ贈るなら
- 錫の酒器やタンブラー。錫は飲み物の温度を保ちやすいと言われます
- 革小物、時計、万年筆
- 名入れのグラス
もうひとつ、どちらにも共通する選び方があります。二人で使うものを選ぶことです。ペアのグラス、同じ素材の食器、二人分の器。記念日のあとも、日常の中に残ります。
そして、十年目にいちばん多く選ばれているのは、品物ではなく時間だと感じています。これは私の所感です。小さなお子さんがいる時期は、二人で落ち着いて食事をすること自体が、贈り物として成立するからだと思います。
過ごし方の選択肢
過ごし方は、四つに分かれます。
外食。もっとも手軽な形です。ただし、お子さんの年齢によって選べる店が限られます。
自宅。移動も着替えもありません。お子さんが途中で眠ってしまっても困りません。
旅行。宿で食事まで済ませられる形です。ただし、荷物と移動の負担は残ります。
何もしない。これも選択のひとつです。この記事の後半で触れます。
ひとつ、現場で見てきた傾向をお伝えします。レストランをいろいろ巡ってこられた方ほど、自宅という選択に魅力を感じられるように見えています。この傾向は結婚十年目以降に表に出てくることが多く、二十年目前後でとくに顕著になります。十年目は、その入口にあたる年です。
記念日の過ごし方全般については、結婚記念日に何をするかという記事に、外食・自宅・旅行の比べ方をまとめています。

子連れで祝う食事の選び方
ここからは、料理をお出ししている側からお伝えできることです。
店を選ぶなら、先に確かめておくこと
お子さんと一緒に店へ行くなら、予約の前に確かめておきたいことがあります。
- 個室か、個室に準じた区切りがあるか
- 子ども用の椅子と食器があるか
- 子どもの料理を、年齢に合わせて相談できるか
- 開始時刻を早められるか
- 途中で席を立っても構わないか
このうち三つめと四つめが、お店ではいちばん通りにくい部分です。決まったコースを決まった時刻にお出しするのが、店の設計だからです。
ご相談の中で実際に多いのは、この二つの不安です。お店だと細かな対応ができない。 そして、子どもが騒いだらどうしよう。 結果として「家でゆっくり、気にせず企画したい」とおっしゃる方が多くなります。
私は、そのための出張料理だと思っています。 家であれば、子どもが途中で歩き回っても、眠ってしまっても、誰にも気を遣う必要がありません。
貸切と自宅なら、周りを気にせず過ごせます
お店という形を残したい場合は、貸切という選択があります。
恵比寿の店は、6〜8名さま・一日ひと組の完全貸切です。ほかのお客様がいないため、声の大きさに気を遣う相手がいません。次の予約も入っていないため、時間の区切りもありません。
もうひとつ、子連れの席で効く点があります。開始時刻を調整できることです。19時開始が多いのですが、18時開始にも対応しています。お子さんの就寝時間に合わせて、早い時刻から始めて早く終える。この組み方ができます。
料金についても触れておきます。コースはお一人15,000円(税・サービス料込)で、席料・チャージ料・貸切料は別途いただきません。 ドリンクの持ち込み料も無料で、本数の制限もありません。お通しの提供もなく、コースの一皿目から始まります。ワインペアリングをお付けする場合は、お一人22,000円〜です。
人数についても、一点お伝えしておきます。着席のコースは6名さま以上を基本としていますが、1回の会で90,000円に達する場合は、5名さま以下でも対応できます。 ご夫婦とお子さんだけの席でも、形にできるということです。
ご自宅に伺う出張料理も、同じ考え方です。詳しくは出張料理のページをご覧ください。ご相談は公式LINEから承っています。
子どもと大人の料理を、同時に出す
コースの全体像は変えません
お子さんが同席される席では、コースの全体像を変えません。 年齢によって食べられるものに置き換えて、同じ順番でお出しします。
別立ての子ども用メニューにすると、卓が二つに分かれてしまいます。大人がコースを追い、子どもは先に食べ終えて待つ。この形になると、同じ食卓にいながら、同じ時間を過ごしていないことになります。
同じ皿が、同じ順番で、全員の前に置かれる。これが、子どもを含む卓ではよく効きます。これまでにお出しした最年少は、2歳のお子さまです。
提供のスピードは、料理の側で合わせます
正直に申し上げると、年齢が混ざる席は、料理を出す側にとって難しい席です。提供のスピードを合わせることと、一人ひとりで内容を変えること。 この二つは、手間のかかる部分です。
けれど、対応はできます。そして、そこは私たちの仕事です。ご家族の側で気をつけていただくことは、ほとんどありません。
食器・カトラリー・グラスもすべて持参します。子ども用の器が家に揃っていなくても構いません。ソムリエの手配も承っています。後片付けまで引き受けますので、お客様の手は、ひと指も汚れません。
アレルギーや苦手な食材については、事前のご相談でお伝えください。打ち合わせの段階で伺えれば、そこへ向けて組み立てます。
記念日の食事をどう選ぶかについては、記念日ディナーの選び方についての記事にもまとめています。
「何もしない」という選択
十周年に、何もしない。この選択についても書いておきます。
問題ではありません。 十年目は、子育てや仕事が重なる時期です。予定を合わせること自体が難しい家庭も多い。無理に形にしなくてよいと思います。
ただ、ひとつだけ区別しておきたいことがあります。二人で「今年はしない」と決めておくことと、気づかないまま過ぎることは、別だということです。前者なら後に残りません。後者は、片方の中に小さく残ることがあります。
話したうえで、今年は見送る。来年にまとめる。子どもがもう少し大きくなってから、家族で囲む形にする。どれも十分に成り立つ選択です。
もうひとつ。記念日の過ごし方が同じことの繰り返しになってきたと感じるなら、それは次の過ごし方へ更新する合図だと考えています。十年目は、ちょうどその更新が起きる年です。二人だけの夜から、家族で囲む卓へ。形が変わっただけで、節目が薄くなったわけではありません。
若いご夫婦からのご依頼も、実際にお受けしています。結婚三年目、五年目という時期に選んでいただくのも、自然な選択だと思っています。十年目という節目は、そこから続く長い列の、最初のひとつに過ぎません。

まとめ
結婚10周年のお祝いは、贈り物より先に、どこで過ごすかで形が決まります。
- 結婚十周年は錫婚式。しなやかで錆びにくい錫が、十年に重ねられています
- スイートテン・ダイヤモンドは1980年代の広告から広まったもの。贈らなくても差し支えありません
- 相場はジュエリーなら3万円から10万円、錫の器なら1万円前後からが目安です
- 二人で使うものを選ぶと、記念日のあとも日常の中に残ります
- 子連れなら、貸切か自宅が向いています。周りに気を遣う相手がいなくなります
- 子どもの料理は、コースの全体像を変えずに年齢で置き換えます
- 「何もしない」も選択です。ただし、決めることと流れることは別です
十年目は、記念日の形が変わる最初の節目です。二人だけの夜を取り戻そうとするより、今の家族のまま囲める卓を探すほうが、おそらく長く残ります。
よくある質問
結婚10周年には何を贈るのがよいですか?
10周年は錫婚式なので、錫のタンブラーや酒器が呼び名にちなんだ贈り物です。あわせて、スイートテン・ダイヤモンドの習慣からジュエリーも選ばれています。子育ての時期なら、形に残る品より食事の時間を望まれる方もいらっしゃいます。
スイートテンでは何を贈るのですか?
結婚10周年にダイヤモンドを贈るという習慣で、10粒のダイヤを並べたリングなどが知られています。1980年代の広告から広まったものと言われます。古くからの慣習ではないため、贈らなくても差し支えありません。
結婚10周年に何もしないのは問題ですか?
問題ではありません。10年目は子育てや仕事が重なる時期で、予定を合わせること自体が難しい家庭も多いです。ただ、二人で「今年はしない」と決めておくことと、流れて過ぎることは別です。話してから決めてください。
小さな子どもがいる場合、結婚10周年の食事はどこで祝うのがよいですか?
周りを気にせず過ごせる貸切か、自宅での食事が向いています。ほかのお客様がいなければ気を遣う相手がいなくなり、自宅であれば子どもが途中で歩き回っても眠ってしまっても困りません。
子どもの料理は、大人のコースとどのように出してもらえますか?
Na Team Labでは、コースの全体像を変えずに、年齢によって食べられるものに置き換えて同じ順番でお出しします。提供のスピードも料理の側で合わせます。アレルギーや苦手な食材は、事前のご相談でお伝えください。
一組で店を貸し切る夜へ。
恵比寿の八席を貸し切り、持ち込みの一本や会の目的に合わせてコースを組み立てます。

