自宅やパーティールームで、人を招く会を開くことになった。日取りと、おおよその人数は決まった。けれど、料理をどう手配すればよいのかが決まらない。検索窓に「出張料理」と打つべきなのか、「ケータリング」と打つべきなのかさえ、判然としない。

このあたりで手が止まる方は、少なくありません。

二つの言葉は似ていますが、指しているものは違います。そして、どちらを選ぶかの分かれ目は、味の好みでも予算でもありません。人数と、会場です。

Na Team Lab は両方を承っています。どちらかに寄せる理由がない立場から、五つの違いと決め方の順番を整理します。

SUMMARY

結論:出張料理とケータリングの違いは、料理を仕上げる場所です。 出張料理は料理人が伺い、その場で火入れと仕上げを行って一皿ずつお出しします。ケータリングは厨房で仕上げた料理を会場へ運び、大皿で提供します。 分かれ目になるのは人数です。Na Team Lab では、6〜16名さまを着席コースの出張料理、17名さま以上をビュッフェ形式のケータリングでお受けしています。 人数から形式を決め、そのあとに予算を合わせる。この順番がいちばん迷いません。

費用差はケータリング料金の内訳で、出張料理の当日はシェフの到着から退出までで詳しく解説しています。

出張料理は「その場で作る」、ケータリングは「作って届ける」

出張料理は、料理人が依頼先に出向いてその場で調理するサービスです。ケータリングは、調理済みの料理を会場に届けて提供するサービスです。違いは、料理を仕上げる場所にあります。

私たちが出張料理で大切にしているのは、「運ぶ」のではなく「その場で仕立てる」という考え方です。食材も器もグラスもカトラリーも携えて伺い、会場のキッチンで火入れと仕上げを行います。

ケータリングは、厨房で仕上げた料理を会場へ運びます。大皿に盛り、並べ、ゲストが好きなタイミングで取り分ける。会の主役は料理そのものではなく、その場で交わされる会話になります。

そして、分かれ目になるのが人数です。6〜16名さまが着席コースの出張料理、17名さま以上がビュッフェ形式のケータリング。この数字の理由は、あとの章で書きます。

出張料理とケータリング、5つの違い

出張料理とケータリングで提供するローストビーフの皿
人数と会場設備によって、最適な提供形式は変わります。

まず、二つを並べて見ていただきます。

観点出張料理(着席コース)ケータリング(ビュッフェ形式)
調理する場所会場のキッチンで火入れ・仕上げ厨房で仕上げ、会場で盛り付け
提供の温度仕上げた直後の温度でお出しする並べた状態が基準。現地で整える
人数6〜16名さま17名さま〜(100名規模まで)
お一人あたり15,000円〜(ペアリング付は22,000円)8,000円〜
向く場面記念日・顔合わせ・接待など、卓を囲む会立食・歓談中心・時間の限られた会

五つのうち、いちばん見えにくいのが温度です。

出張料理では、食べる瞬間から逆算して火入れのタイミングを組みます。だから、当日その場に料理人がいる必要があります。一方のケータリングは、並んでいる時間の幅を前提とした設計。時間が経っても味が落ちない組み立て方をする。これはこれで、別種の技術です。

どちらが上ということではありません。味のピークをどこに置くか、という違いです。

出張料理が向く場面

着席のコース形式が生きるのは、次のような会です。

  • 記念日(誕生日、結婚記念日、昇進のお祝い)
  • 両家の顔合わせ
  • ご家族の節目の祝い
  • 接待・会食
  • 限られた方だけをお招きする会

共通しているのは、卓を囲んだまま会話が続く、という点です。

一皿ずつ出ることで、会に時間の起伏が生まれます。軽いものから重いものへ、変化をつけて組み立てる。私たちが「コースのリズム」と呼んでいる考え方です。料理が運ばれてくるたびに話題が切り替わり、その日の会話が自然に前へ進みます。

年齢層が高めの会でも、着席コースをおすすめしています。立ったまま長く過ごす負担がなく、ゆっくり味わっていただけるからです。料理そのものを楽しみたい、という会も同じです。

会場に到着してから約1時間で準備を終え、そこから会食が始まります。ご自宅にいながら、待ち時間なくレストランの流れが立ち上がります。

ケータリングが向く場面

一方、ビュッフェ形式が生きるのは次のような会です。

  • 人数が多い(17名さま以上)
  • 立食で、席を移りながら話す
  • 会の時間が限られている
  • 交流そのものが目的になっている

歓迎会、周年のパーティー、交流の会。名刺を交わし、席を移り、また別の方と話す。そういう会では、料理が卓に固定されていると、かえって人の流れが止まります。

交流を楽しみたいのであれば、ビュッフェをおすすめします。私がご相談の場で申し上げているのも、この一言です。

私が最初にお聞きするのは、会場の設備のことです

人数の多い会のご相談をいただいたとき、私が最初に確認するのは、料理の内容でも予算でもありません。会場の設備です。

テーブルに、お一人1枚ずつお皿が乗るか。椅子は足りるか。

この二つが満たせるなら、コースのご提案ができます。満たせないなら、ビュッフェをご提案します。順番として、そちらが先。人数だけを伺って形式を決めてしまうと、当日になって「皿が置けない」ということが起こり得るからです。

出張料理人として年間200件を超える食卓に伺ってきましたが、会場は毎回違います。ワイン好きのお客様のご自宅、不動産会社のショールーム、会員制のバー、タワーレジデンスのパーティールーム。同じ広さでも、卓の形と椅子の数で、できることは変わります。

16名を超えると、何が変わるのか

ひとつは、食器です。16名さまを超えたあたりから、こちらで持参する器だけでは足りなくなってきます。レンタルを入れるか、会場にあるものをお借りするか。どちらかの判断が要ります。

もうひとつは、時間と場所です。火入れから提供までには、どうしても時間がかかります。人数が増えるほど、その時間は延びる。すると、厨房にもある程度の広さが必要になります。一皿を16人分仕上げるのと20人分仕上げるのとでは、要る作業台の面積が変わるからです。

ですから、17名さまを境に着席コースが成立しなくなるわけではありません。ハードルが上がる、というのが正確な言い方です。実際、17名さま以上で承ることもあります。その場合は現地を内見させていただいたうえで、ご相談のうえ組み立てます。

17名さま以上は、会場で仕上げるビュッフェ形式で

とはいえ、基本のご提案はビュッフェ形式です。

ただし、これは「届けて終わり」ではありません。大皿で会場までお運びし、現地で仕上げと盛り付けを行います。配達型のケータリングと、着席のコース料理。その、ちょうど中間にある形です。お一人8,000円から、100名規模までお受けしています。

器や道具の引き上げまで、こちらで行います。着席コースでもビュッフェ形式でも、お客様の手をわずらわせる工程はありません。

人数別に見る、料金の比較

人数ごとの目安を、お示しします。

人数出張料理(着席コース)ケータリング(ビュッフェ形式)
6名さま90,000円〜
10名さま150,000円〜
20名さま現地内見のうえご相談160,000円〜
40名さま320,000円〜

着席コースはお一人15,000円〜、ビュッフェ形式はお一人8,000円〜で計算した場合の目安です。着席コースは1回のご依頼につき90,000円から。表示価格には、税・サービス料・出張費が含まれます。ワインペアリングをお付けする場合は、お一人22,000円となります。ビュッフェ形式の表示価格は料理の価格ですので、ドリンクの手配は別途ご相談ください。

参考までに、市場全体の一般的な目安も並べておきます。

形式お一人あたりの目安料理の状態
配達型(オードブル・デリバリー)1,500〜3,000円仕上げた料理を届ける
会場仕上げ型(ビュッフェ)5,000〜10,000円現地で仕上げ・盛り付け
着席コース型15,000円〜一皿ずつその場で提供

迷ったときの決め方は、人数から形式、そして予算の順

決め方には、順番があります。

1. 人数を数える(6〜16名さまか、17名さま以上か)

2. 会場を見る(皿が乗るか、椅子は足りるか、キッチンは使えるか)

3. 会の目的を決める(交流を楽しみたいのか、料理をゆっくり味わいたいのか)

4. 予算を合わせる

多くの方が、これを逆から始めてしまいます。予算から入ると、形式がねじれます。金額を先に決めてから人数を数えると、その人数では成立しない形式に無理やり合わせることになるからです。

反対に、形式さえ決まっていれば価格は調整できます。「ここはもっとこうしたい」「ここは不要だから外したい」というご相談には、その都度お応えしています。会場も、料理も、価格も、その場に合わせて組み替えられること。それが出張料理というサービスの本質的な強みだと、私は考えています。

なお、着席とビュッフェを組み合わせた構成も、ご相談のうえで可能です。

どちらも、ひとつの窓口で

Na Team Lab は、恵比寿で一日ひと組・八席のレストランを営みながら、出張料理とケータリングの両方を承っています。

ですから、「うちはコースだけです」とお断りすることも、「大人数はできません」と申し上げることもありません。人数と会場を伺って、その日にいちばん合う形をご提案する。それだけです。ご相談は2週間前までにいただけると余裕をもって組み立てられます。対応は基本的に東京都内、都外や遠方も別途ご相談を承っています。

出張料理・ケータリングの詳細や、Na Team Lab の世界観については、公式LINEにてご案内しています。人数と日取りだけお決まりであれば、そこから一緒に考えられます。

まとめ

  • 出張料理はその場で調理するサービス、ケータリングは調理済みの料理を届けるサービス。違いは仕上げる場所にある
  • Na Team Lab では6〜16名さまが着席コースの出張料理、17名さま以上がビュッフェ形式のケータリング
  • 16名さまを超えると、食器と厨房の広さがハードルになる。ただし現地内見とご相談で、着席コースも組める
  • 交流を楽しみたいならビュッフェ、料理をゆっくり味わいたい会や年齢層の高い会は着席コース
  • 決め方の順番は、人数、会場、目的、予算。予算から入ると形式がねじれる

料理の形式は、好みで選ぶものではありません。その日の人数と、その場所が決めていく。だからこそ、最初にお聞きするのは会場のことなのです。

よくある質問

出張料理とケータリングを組み合わせて頼めますか?

ご相談のうえで可能です。会の構成に合わせて、着席でお出しする部分とビュッフェで並べる部分を分けて設計することもできます。人数と会の流れを伺ったうえで、どこで切り替えるのが自然かを一緒に決めています。

片付けは自分でする必要がありますか?

どちらの形式でも必要ありません。着席コースの出張料理も、17名さま以上のビュッフェ形式も、器や道具の引き上げまでこちらで行います。お客様の手をわずらわせる工程は、ひとつもありません。

会場に厨房がない場合でも頼めますか?

事前の打合せで設備を共有していただければ対応できます。食材・器・グラス・カトラリー・必要な調理道具はすべて持参し、足りないものは持ち込みで補う形です。当日までに、その会場に合わせた組み立てへ調整します。

Na Team Lab オーナーシェフ 川原壯太
ABOUT NA TEAM LAB Na Team Lab|株式会社Na Team

東京・恵比寿を拠点に、出張料理・店舗貸切・料理教室・ワイン会を展開。料理、ワイン、空間、その日の時間までを設計し、食を通して心に残る体験をつくっています。

執筆:(オーナーシェフ)。年間200件を超える出張料理・会食の経験をもとに、現場の視点をお伝えします。

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ご依頼の前に、料理を確かめる体験ランチ。

出張料理をご検討中の方へ、恵比寿の店舗で料理をご体験いただけます。担当者様・役員の方々もご一緒に。1〜8名様 / お一人様15,000円(税込)・ドリンク込み / 約2時間・完全予約制。完全予約制・開始時間はご都合に合わせて調整。

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