新年会の幹事を任されたとき、最初に迷うのは日程です。松の内のうちに開いてよいのか、いつまでなら新年会として案内できるのか。判断の軸がないまま、会場の空き状況だけで日を決めてしまうこともあります。
新年会はいつ開くのが自然か。いつまでなら年始の会として成立するのか。ここでは時期の目安を先にお伝えし、そのうえで新年会とは何か、忘年会との違い、挨拶の型、幹事が決める準備の順番までを整理します。
結論:新年会は、松の内が明ける一月七日以降から一月中に開くのが一般的です。 新年会とは、年始の挨拶を交わし、一年の始まりを共有するために開く会です。年末の締めくくりである忘年会に対し、新年会は方針や抱負の共有が目的になります。 実際には仕事始めの翌週にあたる一月中旬に開かれることが多く、参加する方の予定も合わせやすい時期です。 日程が二月に入る場合は、「新春の会」と言い換えて案内する方法もあります。
開催日が決まったあとは、忘年会・新年会の案内文と例文を使って必要事項を整理できます。年末の会との違いは、忘年会とは何かをまとめた記事もご覧ください。
新年会とは|年始の挨拶と一年の始まりを共有する会
新年会とは、年始の挨拶と一年の始まりを共有するために開く会です。年が明けてから職場や仲間内で集まり、昨年の感謝を伝え、今年の方針や抱負を交わします。
年末の忘年会が「終わった一年をねぎらう会」であるのに対し、新年会は「これから始まる一年に視線を向ける会」です。同じ食卓を囲む行事でも、共有する時間の向きが逆になります。
この違いは、案内文の言葉にも当日の進行にも表れます。
| 行事 | 主な時期 | 主な目的 | 会の向き |
|---|---|---|---|
| 忘年会 | 十二月中旬〜下旬 | 一年の労をねぎらい、苦労を忘れる | 過ぎた一年を締めくくる |
| 新年会 | 一月(松の内明け〜下旬) | 年始の挨拶と、方針や抱負の共有 | これから始まる一年へ向かう |
| 納会 | 仕事納めの日 | 業務を締め、一区切りをつける | 業務上の区切り |
新年会は職場だけのものではありません。友人同士、業界の仲間、親戚の集まりでも開かれます。集まる人が変われば、交わす言葉も変わります。誰と、どのような一年の始まりを共有したいのか。そこから会の輪郭が決まります。
新年会はいつ開く|松の内が明ける一月七日以降が目安

新年会はいつ開くか。目安になるのが「松の内」です。松の内とは、正月飾りを飾っておく期間を指し、関東では一月七日まで、関西では一月十五日までとされることが一般的です。
松の内のうちは、正月そのものの行事や帰省が続きます。この期間に会を設定すると、参加する方の予定と重なりやすくなります。そのため、松の内が明けてから開くのが自然です。
仕事始めとの関係
多くの企業では、一月四日前後が仕事始めになります。仕事始めの週は年始の挨拶回りや積み残しの対応が重なり、業務が落ち着きません。
この週に新年会を入れると、参加する方の負担が増えます。仕事始めの翌週、つまり一月中旬に置くと、業務の流れが整い、会にも気持ちを向けやすくなります。
年始の挨拶を兼ねる場合
取引先や社外の方を招く新年会は、年始の挨拶を兼ねる形になります。年始の空気が残っている一月中旬までに開くと、会の趣旨が伝わりやすくなります。社内だけの会であれば、時期の幅はもう少し広く取れます。参加する方の顔ぶれによって、望ましい時期は変わるものです。
新年会はいつまでに開くか|一月中旬が最多、二月にずれ込む場合
新年会はいつまでに開くか。明確な決まりはありませんが、一月中に開くのが一つの区切りとされています。実際には一月中旬に開かれることが最も多く、下旬にかけて少しずつ減っていきます。
一月下旬の開催が失礼にあたるわけではありません。参加する方の予定が合う日を優先するほうが、会としては整います。ただし年始の空気は日を追うごとに薄れるため、案内文に「新年のご挨拶を兼ねて」と目的を添えておくと、会の位置づけが伝わります。
二月にずれ込むときの言い換え
参加者の都合や会場の空きによって、日程が二月に入ることもあります。その場合は「新年会」という言葉を使わず、「新春の会」「賀詞交歓会」と言い換える方法があります。
言い換えることで、時期のずれが不自然に見えなくなります。会の目的が年始の挨拶と抱負の共有であることは変わりません。名称を少し変えるだけで、参加する方が受け取る印象は落ち着きます。
「新年会はいつまで」という問いの背景には、時期を外して失礼にならないかという不安があります。大切なのは日付そのものより、会の目的が参加する方に伝わっているかどうかです。案内に趣旨を一行添えるだけで、日程の多少のずれは気にならなくなります。
新年会の挨拶|乾杯と締めの例文
新年会の挨拶は、忘年会とは組み立てが変わります。振り返りではなく、今年に視線を向ける言葉が中心になるためです。ここでは乾杯と締め、それぞれの例文を挙げます。
乾杯の挨拶
乾杯の挨拶は、長くなりすぎないことが第一です。三十秒から一分を目安に、年始の挨拶、今年への一言、乾杯の発声という順で組み立てます。
例文一(社内の新年会)
皆さま、あけましておめでとうございます。昨年は多くの場面で力を貸していただき、ありがとうございました。今年は昨年積み上げたものを、形にしていく一年にしたいと考えています。今日はどうぞ、ゆっくりお過ごしください。それでは、乾杯。
例文二(取引先を招く新年会)
あけましておめでとうございます。本日はお忙しいなか、お集まりいただきありがとうございます。昨年一年、皆さまに支えていただいたことに、あらためて感謝を申し上げます。今年もご一緒に良い仕事ができればと願っております。乾杯。
締めの挨拶
締めの挨拶は、会の余韻を整える役割を持ちます。感謝、今年への言葉、締めの合図という順にまとめると、短くても収まりがよくなります。
例文一(社内の新年会)
本日はお集まりいただき、ありがとうございました。年の初めに、こうして顔を合わせて話せたことを嬉しく思います。今年一年、それぞれの持ち場で力を尽くしてまいりましょう。お気をつけてお帰りください。
例文二(取引先を招く新年会)
名残惜しいところですが、そろそろお時間となりました。本日は貴重なお時間をいただき、ありがとうございました。今年も変わらぬお付き合いをいただけますよう、お願い申し上げます。どうぞお気をつけてお帰りください。
挨拶を組み立てる順番
挨拶で迷ったときは、次の三つを順に並べると形になります。
- 年始の挨拶と、集まっていただいたことへの感謝
- 昨年への感謝、または今年に向けた一言
- 乾杯の発声、または締めの言葉
盛り込む要素を増やすほど、話は長くなります。伝えたいことを一つに絞ったほうが、参加する方の記憶には残ります。
幹事の準備|会場は十二月中に押さえる
新年会の準備で見落とされやすいのが、会場を押さえる時期です。一月の会だからといって年明けに動き始めると、選べる会場が限られます。
理由は、忘年会と新年会で会場の需要が重なるためです。十二月に忘年会の予約が集中し、その流れのまま一月の枠も埋まっていきます。年明けに探し始めた時点では、条件に合う会場が残っていないことが起こります。
決める順番
準備は、次の順で進めると迷いが減ります。
1. 会の目的を一つに決める(年始の挨拶か、方針の共有か、慰労を兼ねるか)
2. 参加する方の顔ぶれと、おおよその人数を置く
3. 候補日を複数用意し、主要な参加者の意向を先に聞く
4. 会場と形式(着席か立食か)を、会話の目的から選ぶ
5. 予算の総額と会費の扱いを決め、案内文に明記する
会場から決めると、目的が後追いになります。誰とどのような時間を過ごすかを先に置くと、会場と料理の条件が自然に絞られます。
十二月は忘年会の準備で慌ただしい時期です。それでも、候補日を三つ挙げて打診し、会場を仮押さえするところまで進めておけば、一月に入ってから決めるのは料理と進行だけになります。年始の忙しさのなかで、幹事が抱える工程を減らせます。
忘年会と新年会、両方やるべきか|片方に寄せる判断基準
忘年会と新年会を両方開くかどうか。多くの幹事が迷う点です。判断の軸は、三つあります。
- 参加する方の負担:十二月と一月に続けて会費と時間を求めることになるか
- 会の目的:ねぎらいたいのか、これからの方針を共有したいのか
- 年末の予定の混み具合:十二月に日程が取れず、参加率が下がる見込みか
年末の予定が重なって参加率が読めない場合は、新年会に寄せる選択肢があります。一月のほうが日程を取りやすく、参加する方が落ち着いて集まれることも少なくありません。
反対に、その年の区切りをはっきりつけたい場合は、忘年会に寄せるほうが目的に合います。両方を開くなら、片方は少人数、もう片方は全体という形で、規模と目的を分ける方法もあります。
一つの会で兼ねる場合
忘年会と新年会を兼ねる形もあります。この場合は、案内の段階で会の主題を一つに定めておくと、参加する方が場の目的を受け取りやすくなります。
Na Team Labでも、年末年始にご家族が集まるタイミングで、「忘年会と新年会を兼ねて」というご依頼をいただくことがあります。年に一度、同じ顔ぶれが揃う機会だからこそ、一度の食卓に両方の意味を持たせるという考え方です。年末年始の家族の集まりについては、こちらの記事でも触れています。
新年会の会場と料理|店以外の選択肢
一月の会場が押さえにくいとき、もう一つの考え方があります。会場を先に確保し、そこへ料理を呼ぶという順番です。
出張料理であれば、食材、器、グラス、カトラリー、必要な調理道具まで持参し、その場で仕立てます。会の後は片付けまで引き上げるため、主催者が残って対応する工程はありません。会社が借りているパーティールームや貸会場、ご自宅でも成立します。
私たちがこれまでにお預かりした新年会で、最も規模が大きかったのは百五十名規模の会でした。普段からお世話になっている方からのご依頼で、タワーマンション以外の会場をお借りしての開催です。三十名前後のパーティールームでの新年会や周年会も、繰り返し伺ってきました。
パーティールームでの会には、決まった制約があります。共用部の使用は二十二時までという会場が多く、キッチンはIHが一口だけということも珍しくありません。私たちは開始時刻から逆算し、準備に一時間、料理の提供に二時間半、撤収に三十分という形で組み立てます。時間を守って退出し、ゴミは分別して持ち帰る。主催者の生活圏を預かる仕事だと考えているためです。
料理は、六名さまから十六名さまがコース形式でお一人 15,000円〜。十七名さま以上はビュッフェ形式で、お一人 8,000円〜 です。いずれも税・サービス料・出張費が含まれます。一回のご依頼につき 90,000円〜 が最低のご依頼額となります。人数の多い会の料理設計については、立食の品数と量の考え方をまとめた記事もご覧ください。
正月らしさを料理に持たせることもできます。三が日におせちが続いた頃であれば、おせちをベースにしたフレンチコースや、おせちとワインのペアリングもご提案しています。日本の正月の食材を、同調と対比の考え方で組み直す。慣れた味が、別の輪郭を持って立ち上がります。
年末年始のご依頼に明確な締切は設けておらず、予定が合えばお受けしています。ただ、一月は会場も日程も動きが早い時期です。早めにご相談いただけると、組み立てられる幅が広がります。
まとめ|新年会は、一年の輪郭を決める最初の食卓
新年会はいつまでに開くか。松の内が明ける一月七日以降から一月中というのが、一つの目安です。会を整えるときは、次の点を押さえておくとよいでしょう。
- 新年会とは、年始の挨拶と一年の始まりを共有する会である
- 松の内が明けてから、仕事始めの翌週にあたる一月中旬が開きやすい
- 一月下旬でも問題はなく、二月に入るなら「新春の会」と言い換える
- 挨拶は、感謝・今年への一言・乾杯や締めの言葉という順で短く組み立てる
- 会場は忘年会と需要が重なるため、十二月中に候補を押さえておく
年の初めに誰と卓を囲むか。その選択は、その一年の関係の輪郭を静かに決めていきます。日付を埋めるためではなく、話したい相手を思い浮かべるところから、新年会を設計してみてください。
新年会のご相談は、公式LINEから
会場や人数がまだ固まっていない段階でも、料理の形式や当日の流れからご相談いただけます。Na Team Lab の出張料理・ケータリングの詳細とお問い合わせは、公式LINEにてご案内しています。
よくある質問
新年会を一月下旬に開くのは失礼にあたりますか?
失礼にはあたりません。一月中であれば、新年会として案内できます。ただし年始の空気は日を追うごとに薄れるため、案内文に「新年のご挨拶を兼ねて」と目的を添えておくと、参加する方が会の位置づけを受け取りやすくなります。
新年会の会費の相場はどのくらいですか?
会場と形式によって変わるため、一律の目安はありません。飲食代だけでなく、会場費や飲み物も含めた総額から逆算するのが現実的です。会費と支払い方法を案内の段階で明記しておくと、当日のやり取りが落ち着きます。
忘年会と新年会は同じ店で開いてもよいですか?
問題ありません。同じ会場なら段取りが読めるという利点もあります。一方で二つの会は目的が異なるため、料理の形式や進行を変えると、参加する方にとって別の会として記憶に残りやすくなります。
一年の最初の食卓を、いつもの場所で。
ご自宅や会議室、パーティールームへ料理人が伺います。器やグラス、調理機材を持参し、会の目的と人数に合わせて料理と当日の流れを整えます。
